読書感想文など

30代後半の忘備録です。

【19】イッツ・オンリー・トーク

読みました。

f:id:komugikoume:20210216191437j:image

鬱々とする話。ただ鬱々とする。

 

鬱の連続に共感できる感情もあるけど、だから何か救われるかと言えばそう言うわけでもない。

 

世の中には自分の想像の及ばない鬱な世界があるんだと思う。

だとしたら、この話は作り話だし、何か実際の出来事にインスピレーションを得たであろう想像の世界だし、鬱だけどこの主人公や登場人物よりはマシ、と思うと、世の中には全然、もっとどん底があると想像できる。ならまだ私はマシじゃん、って。

 

「第七障害」

なんかもう、ずっと切なくてやっぱり鬱々としてて。でも切ない方が勝ってる。泣ける。篤の気持ちも柴田さんの死も、ゴッドヒップの死も。死が物語のベースに潜んでる中に篤の気持ちが温かくて明るくて嬉しい。