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たけたに ちほみ
アフリカで暮らす人々がきれいな水を飲めるように、千葉県の伝統的な上総堀りの技術を用いて、井戸を掘る大野さん。
大野さんはとても技術があったり、素晴らしい知識があつたり、海外に縁があったりしたわけではない。
大野さんにあったのは「アメリカにきれいな水を」という強い思い。
そして、行動力。
そして、掴んだチャンスを自分のものとして、
さらに自分のすべきことを考える落ち着き。
自分が掘るのではなく、一緒に掘る。
現地の人が技術を得られるように。
「飢えている人に魚の取り方を教える」
その考えがすばらしい。
時間がかかっても、その地で暮らす人が自分で井戸を掘れるように。壊れた時には自分たちで現地の材料でなおせるように。
上総堀の伝統を重んじるか
いのちを救うが先か、
そんな迷いもあったという。
そんなときに伝統を重んじる人の意見も受け止めつつ、自分がすべきことを見直し、
目的を再考した姿勢。
すばらしいなと思う。
そして、井戸を掘るなんて大事業な気がしたのに、実際に数日で掘ることができる場合もあるという、それが千葉県に伝わる上総堀の技術とは。
なんと素敵なことだろうと思った。