青山美智子
サンライズクリーニングのそばにある
小さな日の出公園に佇む
アニマルライドには「カバヒコ」という名前がついている。
悪いところを癒す力をもつという都市伝説は
ささやかれている。
1話読むたびに癒されるのは
カバヒコのおかげかもしれない。
人の心を巣食う不安や不満を癒す
きっかけを与えてくれるカバヒコ。
いや、カバヒコの周りに集まる人々の
温かい心のバトンのおかげ。
そもそもの発端は、
サンライズクリーニングの店主の息子への愛。
人は言葉を通して分かり合える。
言わなくてもわかるはず、は傲慢。
勇気をもって一歩踏み出した人々が必ず報われるのはファンタジーだからなのかもしれないけれど、
明日からの生き方を考えさせられる物語でした。