益田ミリさんの漫画ってこんなに染みるものだったっけ。
漫画家ナツコの日常は、本当になんてことない日常。
だけど、ナツコが感じたことや、こうしたらよかったということを漫画にするとなんとも日常が尊いものに見えてきたり、些細なことだけど反省点が見えて来たりする。
『絶対に死ぬって分かってて生きてるのって 凄まじい』
なんて、考えたことなかった。
そしてまさかのラスト。唐突すぎてお父さんの気持ちを思うと悲しい。
そういうこともあるよね。
そう、そういうことがあるのが人生なんだよ。
思いもよらず、昨日まで元気だったまだ若い彼が、妊婦のわたしを残して突然植物状態になるなんて、思わなかったよ。
運が悪かったわけじゃなくて、
今生きていることが奇跡なんだなって思う。
明日わたしも死ぬかもしれない。
災害で
病気で
事故で
明日家族が死ぬかもしれない。
父も母ももう60代だ。
明日何が起こるかわからないと思うのに、生き生きとのびのびと生きている私たちって本当にすごいなって思った。
そういうことを考えさせてくれる本だった。